「ヒラメランコリー」

カレイ目ヒラメ科ヒラメ属
水深10〜200mの砂地で小魚や甲殻類、貝類などあらゆる動物を捕食し生息。なんでも食べる元気な子。頑張れば1mを超えるものも。左ヒラメに右カレイで有名ですが、生誕10日目ぐらいまでは普通の魚と同じ形。そこから約40日かけて目が移動していくなんとも不思議な生き物。肉食だから意外と歯がコワイ。

過去の栄光

ヒラメの皮は厚みがあり骨はやや硬い。小骨などはない。透明感のある白身で、熱を通しても硬く締まらない。真子、白子もおいしい。沖縄を除く日本周辺に多く、もともとはすしネタ、料亭などだけで使われる白身の高級魚であった。しかしながら中国などから輸入され、養殖技術が向上してスーパーなどにも並ぶようになってきており、今では高級魚?な扱い。でもやっぱり美味しいよね。縁側とか最高。また、江戸時代ではカレイの方が美味で高級魚と言われていたようで、じゃあなんで現在はヒラメのほうが高級魚なのかと言うと、味とかじゃなくて、実は顔の向きにある。日本料理では魚料理を出すとき、頭を左に向けるマナーがある。カレイじゃ格好良くいかない訳。カレイとは違うのだよカレイとは。

隠者のように

この子は沿岸の砂泥地を好み、夜に活動する。昼間はよく砂に潜って頭だけ出し、潜ってない時は体の色を海底と同じ色にする。地元愛の強いマイルドヤンキーのような子。しかしマイルドヤンキーのような生態と言っても美味い。やっぱり美味い。この子はやればできる子なんです。


あの噂の真相

冒頭でもサラッと書いたが「左ヒラメに右カレイ」の真相について掘り下げてみたい。両者ともカレイ目の仲間でおなかを手前に置いて左に顔があるのが「ヒラメ」右にあるのが「カレイ」。ところが「ヌマガレイ」っていうやつも左に顔がある。おい、どうなってるんだ。話が違うじゃないか。と思われる方もいるだろう。高級魚である「ヒラメ」さんに憧れるあまり、真似しちゃったら意外と上手く真似できた「ヌマガレイ」がレアなケースなんだ、きっとそうに違いない。

そしてこの「ヒラメ」さんに憧れる「ヌマガレイ」。ヤンキーの本場である地元から遠く離れたアメリカの西海岸では左に顔のあるものが50%。アラスカ沖では70%。日本では100%。さすがマイルドヤンキー「ヒラメ」さん地元での影響力半端ないっス。アラスカの事はよくわかんないっス。

結果的に旬の時期

ヒラメは春から初夏にかけて沿岸の荒磯や岩礁域に寄り産卵。って事は、冬が最も脂が乗りつつ身が締まって美味しい時期。寒いからって家で喰って飲んでのマイルドヤンキー。そりゃ脂も乗るさ。逆に産卵後は夏バテ気味で美味しくないようだ。さらに「ヒラメ」さんの天然物と養殖物の見分けは簡単なようで、目のない方「背中?」「右側?」を見て真っ白のものが天然の「ヒラメ」さん。養殖の場合は水槽の水深が浅く光が入りやすいため、黒いブチ模様が付いたりするようだ。でも養殖物は脂が多く、これもまた美味い。さらに脂が多いと言っても「ヒラメ」。高たんぱくで低脂肪、ビタミンB1・B2が豊富。さすがっス「ヒラメ」さん。

後はもう

煮るなり焼くなりと言いたいけど。やっぱり刺身かなぁ。昆布締との相性も神だからねぇ。さぁ「ヒラメ」を食べよう!

yoroi0319

@yoroi0319


何歳になってもオカルト好きおじさん。 現在も購読中の少年ジャンプに費やした金額が怖くて計算する事ができない。本が好き。料理が好き。映画が好き。アニメが好き。妖怪が好き。UMAが好き。UFOが好き。怪談が好き。フォークロアが好き。虫が嫌い。ファミコン「火の鳥」のクリアが早い。