46.旧作アニメを復習してみる(80年代編①)

ついに80年代突入です!
この年代はアニメが単に作品としてだけでなく、それを作るアニメーターさんや演じる声優さんへの注目がされていく時代となっていきます。
そのため、アニメ放送の内外でもさまざまな試みがされていくことになります。

1980年

魔法少女ララベル(東映動画)

© 藤原栄子、東映アニメーション

東映魔女っ子シリーズの最終作。
これまであえて国籍要素を出さなかった魔女っ子シリーズでしたが、最終作では
事故によって魔法界から人間界の日本へ落ちてきたララベルが下町のおじいさんとおばあさんの家に下宿することになります。
以降も魔女っ子&魔法少女系の作品は出てきますが、アニメ会社側が80年代の初めに「もう魔法が女の子の憧れではなくなっていた」という認識を持ったのは意外な事実です。


宇宙大帝ゴッドシグマ(アカデミー製作)

© 八手三郎、アカデミー製作

人類の宇宙進出を阻む謎の敵「エルダー軍」との戦いを描くロボットアニメ。
物語を進むに連れて敵の真相が判明していく様は従来のヒーローアニメにはない脚本形態でした。
構成要素の大半が四角いパーツなので比較的作りやすいので、思い入れのある方はぜひガワコス制作を!


釣りキチ三平(日本アニメーション)

©矢口高雄、日本アニメーション

矢口高雄先生原作の日本を代表する釣り漫画の一つのアニメ化作品。
70年代の漫画作品ではありますが、その後も2000年代に平成版として再度漫画が描かれ、OVAや実写映画やパチンコ、果てはなんと社会科の教科書の挿絵にまでなるという、多方面で活躍する超ロングセラー作品として高い知名度を誇ります。服装もごく一般的で今でも入手しやすく、大きな麦わら帽子がトレードマークのキャラクターなので、コスプレもしやすい初心者から楽しめるキャラクターと言えます。


伝説巨人イデオン(日本サンライズ)

©日本サンライズ

打ち切りとなってしまったが、スタッフの熱意によって映画化までされた作品。
後年になって人気は急増し、ロボットアニメファンやアニメファンのバイブルの一つとなったため、当初の人気不振から一転し今やこちらも高い知名度を誇る作品となりました。
認知度としては主にコスプレ関連よりも「アニメ史」「アニメファン」の方へ軍配は上がる作品ですが、その後もゲーム作品への登場など定期的なメディア露出もあることから、コスプレとしても現代も認知される作品といえましょう。

その他の放送は

トムソーヤーの冒険(日本アニメーション)
タイムパトロール隊オタスケマン(タツノコプロ)
若草物語(東映動画)
宇宙戦士バルディオス(葦プロダクション、国際映画社)
怪物くん〈第二作〉(シンエイ動画)
鉄腕アトム〈第二作〉(手塚プロダクション)
鉄人28号〈第二作〉(東京ムービー新社)
宇宙戦艦ヤマトⅢ(オフィスアカデミー)
あしたのジョー2(東京ムービー新社)


1981年

ゴールドライタン(タツノコプロ)

©タツノコプロ

トランスフォーマーに先んじて発表された意思を持つ変形ロボットの作品。
なんと企画段階ではこの特徴的なロボットは登場せず、元は少年少女が活躍するヒーロー劇のようなものであった模様。
しかしライター型ロボットを軸に作成したところ、アニメの放送開始とともにこちらの「超合金シリーズ」などの商品が記録的な売り上げを達成!当時の子どもたちを釘付けにする大人気キャラクターとなりました。
当時の人気を物語るかのように、現代でもすでにあちこちでコスプレをされている方が多くいらっしゃいますよ!


Dr.スランプ アラレちゃん(東映動画)

©鳥山明、東映動画

ご存知鳥山明先生の生み出したジャンプ史上もしかしたら最強のキャラクター。
80年代のアニメのほか97年にリメイクされたほか、鳥山明先生のその後の作品である「ドラゴンボール」にも出演しています。

現代過去にわたり数度のコラボをしている2作品

近年でも車のCMとして登場したりと、意外と再放送は少ないながらも長く愛され続けるキャラクターとして広く認知されています。
別のCMでは実写化もしてるため、コスプレの参考にもなるかもしれません。


まんが 水戸黄門(ナック)

©ナック

長寿時代劇である水戸黄門のアニメ版。
内容も諸国漫遊先で起きる民衆の困りごとを御隠居一行が解決するという、ほぼ同じものになっています。

おなじみの時代劇版、通常であればこちらのコスということに?
©BS-TCS

あえてこちらの水戸黄門コスです!という方もいらっしゃらないとは思いますが、元の時代劇とは異なり必殺技を使う助さんと、角さんの「力だすき」はアニメならではの演出で、コスプレを楽しむ道具としては一見の価値があるかもしれません。
ちなみに伊達にある伊達時代村でもコスプレイベントが企画されている事がありますので、雰囲気抜群の場所を練り歩くのも楽しいかもしれません。


忍者ハットリくん(シンエイ動画)

© 藤子不二雄Ⓐ、シンエイ動画

藤子不二雄Ⓐ先生の漫画原作作品のアニメ化。
実は60年代には実写テレビドラマが、アニメとしてはこちらが、そして2000年代には実写映画が制作され、なんと2013年にはインドで新作が制作され、日本で逆輸入放送がされています。
そんなワールドワイドな忍者ハットリくんですが、コスプレ衣装も販売されており、比較的手軽に楽しめるコスプレではありますが。。。顔の表現で色々と方向性が分かれそうです。

ちなみに最初の実写版ではこんな感じでした…。

© 東映京都テレビプロダクション

うる星やつら(スタジオぴえろ、スタジオディーン)

©高橋留美子、小学館

高橋留美子先生原作のもはや80年代を代表する伝説的作品。
あまりに斬新なキャラクターは今もなお、あらゆる方面へ多大な影響を与え続けています。さらに原作でのドタバタに負けず劣らずという具合に、アニメ化に際しても他作品のキャラクターが混入するなど、80年代のアニメーター特有の「お遊び要素」が強い作品ともなり、そういった面においても注目される作品となりました。
原作、アニメともに癖の強いキャラクターだらけなので、イベントでもバタバタで破茶滅茶に遊べる絶対楽しめるコスプレになります。

© スタジオぴえろ、スタジオディーン

ちなみに洞爺湖のイベントに毎年いらして下さる声優の神谷明さんは、本作で「面堂終太郎」を演じられており、当時の収録現場のお話をされることもありますのでファンの方は要チェック!
(画像の白ランに刀を持ったキャラクターなので、会場でコスプレもしやすそうですよ)

その他の放送は

ヤットデタマン(タツノコプロ)
百獣王ゴライオン(東京動画)
タイガーマスク2世(東映動画)
新・ど根性ガエル(東京ムービー新社)
じゃりん子チエ(東京ムービー新社)
六神合体ゴッドマーズ(東京ムービー新社)
銀河旋風ブライガー(国際映画社)
まいっちんぐマチコ先生(スタジオピエロ)
太陽の牙ダグラム(日本サンライズ)

1982年

魔法のプリンセス ミンキーモモ(葦プロダクション)

© 葦プロダクション

いわゆる「空モモ」と呼ばれる82年版の本作。
これまで生活感をベースにしていた魔女っ子シリーズとは異なり、魔法を駆使して何でもするというコンセプトのもと作成されており。
変身能力によってラブロマンスからスパイアクションまで、回に合わせた多彩な変身をさせて人気を博しました。
ちなみにモモの声優さんが空モモが小山茉美さん、2作目の海モモが林原めぐみさんが別々に担当しているので、2人のモモとしてコスプレで合わせるというのも面白いかもしれません。

パタリロ!(東映動画)

©魔夜峰央 、東映動画

魔夜峰央先生原作の、現在なお連載が続いている作品。
バミューダトライアングルのど真ん中に位置する架空の国を舞台に、その国王「パタリロ」が起こすドタバタギャグ作品。
アニメのほか、舞台化、劇場版などの制作もされているロングセラー作品です。
単体では難解な面もあるコスプレではありますが、なんとググるとグループでコスプレされている方々もたくさんおりますのでお好きな方は、是非ともみなさんであのポーズを!


超時空要塞マクロス(タツノコプロ、アニメフレンド)

© ビックウエスト

当初「超時空シリーズ」として発表された作品の一つでしたが、のちに「マクロスシリーズ」として独立する作品の原点がこちら!
現実の戦闘機に即したようなリアルなデザインは新たなロボットアニメファンを獲得したほか、登場人物の複雑な恋愛模様を描いた様子は、ロボットアニメとしてだけではなく深いドラマ性のある作品として認知されていきました。
また歌とアイドルもテーマの一つとして取り入れた作品のため、ヒロインのコスチュームもアイドルらしく様々なものがデザインされているのも本作の特徴の一つとなっています。

© ビックウエスト

登場人物も国際色豊かでかつ個性的であり、後の作品との繋がりも多いことから、1作目である本作から今でもなお人気のコスプレができる作品となっています。


スペースコブラ(東京ムービー新社)

©寺沢武一

寺沢武一先生原作のSF漫画作品のアニメ化。
先に劇場版が公開され、その後にTV向けに制作がされたため内容に差異がありますが、基本的な部分は同じ作品。
ハードボイルドな作品のため認知度は日本のみならず海外でも非常に高く、海外ではまるで洋画のようなコスプレをしている方もいらっしゃいます。
コスプレ会場で左腕にサイコガンを持つ男を見かけたら、それは紛れもなくヤツさ!


愛の戦士レインボーマン(土田プロダクション)

© 川内康範、土田プロダクション

特撮ドラマである同タイトルのアニメ版作品。旧作は1972年の特撮のため80年代版としてフルアレンジされたリメイク作品となりました。
そのため元となった特撮版との違いは大きく、レインボーマンの風貌などは特撮主流の全身タイツ型から、アームスーツ的なメケメカしいスタイルへと変化していきました。
姿形設定は違えど、元は月光仮面で有名な函館市出身の川内康範先生の作品ということで、ご当地コスプレとしての可能性を考えこちらにラインナップさせていただきました。

プロゴルファー猿(シンエイ動画)

© 藤子不二雄Ⓐ

藤子不二雄先生の趣味であったゴルフを元に作られた漫画作品。
プロゴルファーを目指す猿谷猿丸が裏のゴルフ界の刺客を相手に、手製の木製グラブで日夜勝負を繰り広げるという作品。
諸所の事情により多々原作漫画とは異なった設定に変更がありますが、こちらの作品でゴルフに興味を持った少年少女時代を過ごした方も居るのではないでしょうか。

実は比較的近年でゲームも販売されていたんですね。


その他の放送は

戦闘メカ ザブングル(日本サンライズ)
逆転イッパツマン(タツノコプロ)
ゲームセンターあらし(シンエイ動画)
ときめきトゥナイト(東宝、グループ・タック)
わが青春のアルカディア 無限軌道SSX(東映動画)
さすがの猿飛(土田プロダクション)


80年代からはとにかく内容が濃くなりそうなので
今回はここまでです。
次回は1983年からのスタートになりますよ~。

前回70年代編②はコチラ↓

次回80年代編②はコチラ↓

参考:wikipedia、コミックマーケット年表dアニメストア