53.人知れぬコスプレをする楽しさ

©KONAMI

私の好きなラジオドラマに「2.5大作戦」という作品がありまして、
この中に登場するあるキャラクターのコスがしたいと考えることもしばしばあるのですが、ほとんどの方にはこちらの作品をご存知の方はいないことでしょう。

今回はそんな知られざる作品、認知度合いの低いのコスプレについて考えてみたいと思います。

一般的なコスプレの楽しみ方との違い

普通のコスプレであれば「〇〇の〇〇だー!」というように、見る側からの率直な反響を多くいただくことで共感を得たりすることを楽しみの主体とするため、キャラクターの「認知度」を大小あれど考慮の本筋に組み込んでいることが大半ではあります。
しかしながら人知られざる作品のコスプレ、つまり認知度のほぼない作品のコスプレであればこれらの率直な楽しみ方は、居るか居ないかの賭けのようなものとなってしまい、通常とは相反するものになってしまいます。

脇役コスの場合は、この比率を上手く調整した結果をチョイスしているということになりますが、この場合はよりニッチな方向へ極振りした結果となるわけです。

本来の楽しみと外れた場合、どのような楽しみが存在するのでしょうか。

「見る側」を厳選するコスプレ

最初に挙げられるのは、その作品とキャラクターを知っている人を絞るという、いわばファンにのみ分かる超カルト級クイズごっこです。
ある種、イベントでこれを知っている人に出会えるかわからないという若干のスリルを味わうという楽しみもあるかもしれませんが、もし居たとすれば通常のコスプレよりも見つけてくれたことへの嬉しさは倍増することでしょう。

「知ってる人」へ再認識させるコスプレ

もちろん常に覚えているという人が居ない、単に忘れてしまっているという場合もあります、そのようにハッキリとは記憶していなくても「見たことある」「なんだっけ?」という場合は、過去の記憶に呼びかけることができ、それを上手く思い出すことでちょっとしたアハ体験的な要素もできるかもしれません。
…もしかすると見る側の脳トレにいいのかも?(効果は保証できません)

コスプレの表現力の高さをアピールする

認知度合いが低いということは、市場に衣装が流通していないということも挙げられます。そのためコスプレとして再現するにはいくつかの衣装を組み合わせたり、0から全て作り上げるということが必要になるので、コスプレにおける再現性の力や表現力の高さをアピールする良い方法とも言えます。

注意点はいくつか

やはりネタとして拾われなければ、数あるコスプレの中で埋もれやすいという欠点が存在します。そのため披露する会場がイベントであれば、そのイベントの方向性から集まるお客さんの傾向を考慮に入れなければならないこともあります。
またイベントではそれが難しいという場合には、ネットの力を利用してTwitterやInstagramを通じて広く発信を試みることで、より多くの目に留めてわかる人にネタを拾ってもらうという方法もあります。
そのためたとえ古い作品やマイナーな作品であっても、見ていただけるという機会は何かしらの方法で作ることができるので、発信を楽しみにしている方は工夫をしてみるのが大切ですね。
(もしかすると公式関係者さんから面白がられるなんてコトもありますからね)

1番はそのコスプレが好きという楽しさ

最終的にはやっぱりこの一言につきてしまいます。
みんな自分が好きなコスプレをしたいですからね。
作品への愛や「推し」への愛を全力で表現するのがコスプレです、ここまで書いておいてなんですが「好き」という事ひとつには他の何者の理由もいらないとも思います。

自分がコスプレで何をしたいか、何を目的に楽しむのか
これを念頭に置いて大いに遊んでいければと思います。

写真素材;いらすとやぱくたそ