37.旧作アニメを復習してみる(60年代編)

日本でアニメのコスプレが発生し定着していったのは
80年代の後半から90年代、
そして2000年を過ぎてから爆発的に広がりを見せましたが
現在では動画や BD、DVDや配信等の普及により
世代もを問わず、過去の作品のコスプレも発生する土台が
出来上がったことにより
ますます多様化の様相を見せています

そんな現代だからこそ
コスプレ普及以前の作品愛や
当時出来なかったことへの挑戦や
昨今のリメイク作品などで
再び多くの過去作品が脚光を浴びる機会も増えてきました

そこで今回はちょっと昔のアニメに目を向けて
コスプレ鑑賞に役立ちそうな作品にどのようなものがあるかを
挙げていってみたいと思います。
(そこ!イベント無くて書く事無いのではないかとか言わないw)

1960年代

(順番は大体放送開始日順になっています)

まだテレビがモノクロの時代。
アニメの提供も今のおもちゃ会社では無く、お菓子メーカーによるもので
今よりもまだ「アニメは子どものもの」という印象の強い頃です。
この頃はまだ「アニメ」という単語よりも「テレビまんが」という名称で通っていました。

©手塚治虫・ 手塚プロダクション

鉄腕アトム(1963年)
日本を代表するスーパーロボット
その後も1980年、2003年など多岐に渡り作品も作られて続けてきました。
知名度としては国内外問わず非常に有名なので、
TV番組内で芸能人の方による扮装姿を目にしたことも多いと思います。

© 横山光輝・松崎プロダクション

鉄人28号(1960年)
三国志などで有名な横山光輝先生原作のアニメ作品。
その後も80年代90年代、2000年代でも
アニメ、実写、CGと数多くの形でリメイクがされました
「正太郎コンプレックス」という言葉の語源となった作品でもあり、
様々な方面への高い知名度とロボットものとしても
その後の作品へ多大な影響を与えた作品といえます。
初代鉄人のシンプルなデザインはガワコスの入門としても
比較的作りやすい部類なので、お子さんにリモコンを持たせて
親子でコスプレなんていうのも面白いかもしれません。

©平井和正・桑田次郎・TBS

エイトマン(1963年)
60年代当時を知る人からは
好きなアニメとして鉄腕アトムよりもこちらの名前を
挙げる人が多いのではないでしょうか。
今で言うと頃のサイボーグのような主人公は
自信の動力源である原子力エネルギーの冷却のため
定期的にタバコ型の冷却剤を服用すのですが
その姿は全国の子どもたちの憧れの姿となったようです。

©藤子不二雄

オバケのQ太郎(1965年)
日本のSFヒーローが衰退を始めた頃に登場し
一躍人気者となったキャラクターがQ太郎である。
本作も80年代にリメイクされ、その後も他作品へのカメオ出演や
パロディなどにより知らない人は居ない作品となっています。
コスプレにおいてもネタコス方面で不思議な知名度もあり、
マスッコット系コスプレの可能性もどこか感じられるのでは
ないでしょうか。

©赤塚不二夫

おそ松くん(1966年)
ギャグ漫画の巨匠赤松不二夫先生の代表作。
88年の平成リメイクの他に、その後を描く「おそ松さん」として
2015年にまさかの復活を遂げました。
そのため今では「おそ松くん」としてよりも「おそ松さん」としての
人気&知名度が高く。さらにメインキャラクターもイヤミから
6つ子の方にシフトしたことで、今では大きく違ったイメージがありますが、
(そもそも昔は6人とも声も一緒でしたからねw)

過去作からの繋がり自体はあるので
両方ともチェックしてみるのも面白いかもですね。

©横山光輝

魔法使いサリー(1966年)
魔法少女の始祖的作品。(実はこれも横山光輝先生作品)
66年の他に89年にも平成版としてリメイクがされました。
リメイクこそ平成初期まででしたが、やはり与えた影響は大きく
アニメが男の子だけでなく女の子にも幅広く楽しんでもらえるという
大きな一歩を踏み出した作品でもあります。
こちらも家族としてのキャラクター構成がありますので
一家3人揃ってのコスプレをしても面白そうな作品です。
マハリクマハリタ〜!

©永松健夫 ・第一動画

黄金バット(1967年)
始まりはさらに古く戦前の紙芝居に端を発するヒーロー。
そのため現在の形にしてなるまでは風貌は絶えず変化を続けてきたが、
ヒーローとしての側面とダークヒーロー的側面という2面性のあるキャラクター
ということから現在の髑髏の姿に固まっていった模様。
長い歴史を持つキャラクターであり、
同時に実写作品としても作られていたことから
今では大人のコスプレとしての新しい楽しみ方があるかもしれません。

©手塚治虫・ 手塚プロダクション

リボンの騎士( 1967年)
手塚治虫先生が宝塚歌劇団の影響を受けて生み出した作品。
少女漫画としては初の「戦う女の子」であり
プリキュアの先駆け的存在の一つかもしれないですね。
コスプレとしても非常に分かりやすいデザインであり、
剣(レイピア系)も持っているので
イベントでは他作品とも比較的絡みやすい部類と思われます。

© 吉田竜夫・タツノコプロダクション

マッハGoGoGO( 1967年)
ダイナミックな動きをするOPアニメーションは
現代でも引けを取らない作画技術の本作。
97年にリメイクがされた他、海外では「スピードレーサー」として
日本以上の人気を博しています。

Wikipedia よりコミコンで展示されたマッハ号

コスプレは車を改造して再現をする猛者もいらっしゃいますので
モデルになった車などを所有しているファンの方で
再現をしているかもしれません。
(車の改造は道交法などの法律を勉強して正しく楽しみましょう♪)

© 藤子・F・不二雄

パーマン( 1967年)
2作目である83年版が有名ではありますが、
元はモノクロのこちらからスタート。
後の80年代版で多くの方が視聴していることもあり、
特徴的なヘルメットはコスプレで表現するにも有利な逸品です。
(藤子先生の作品はクロスオーバーが多いので
イベントでも面白い併せが期待できます♪)

©水木プロ・東映アニメーション

ゲゲゲの鬼太郎(1968年)
鬼太郎シリーズの第1作がここからスタートしています。
(現在ではアニメ第6シリーズとして2020年3月まで放送がされていました)
長期にわたる大人気シリーズでありながらも、
時代に合わせたキャラクターデザインの変化など、
コスプレの目線においても興味深さを見せつけます。
また、昨今では「アマビエ」という妖怪が各方面で人気を博していることから
様々なレイヤーによる無数の妖怪のコスプレ表現を見ることもでき、
作品の大きな力を感じられます。
(コスで併せをしたらさながら百鬼夜行のようですね)

©梶原一騎・川崎のぼる /講談社・TMS

巨人の星(1968年)
スポーツ&根性作品の代表的作品。
こちらもバラエティ番組などで数多く取り上げられ
本編を実際に見ていなくても内容を知っている方も多いものと思います。

大リーグボール養成ギプス

そのためコスプレイヤーとしては本編のコスプレというよりも
バラエティ要素としてのコスプレ、いわゆるネタコスプレとしての
輸入が多い作品なのかもしれません。

©石ノ森章太郎 ・東映アニメーション

サイボーグ009(1968年)
昭和〜平成で数多くリメイクや劇場作品などが作られた
石ノ森章太郎先生の作品。
当時のベトナム戦争や人種問題などの現実の情勢を大きく取り入れた作品でもあり、子どもよりもむしろ大人向けといった内容の作品。
(最初のアニメ版は原作の内容とかなり異なりましたが…(汗)
近年では攻殻機動隊で有名なProduction I.Gによる新解釈でのリメイクで
さらにスマートに、よりサイボーグとしての側面を強めた
現代らしい作品にリメイクもされています。
(サイボーグ自体がようやく現実味を帯びてもきましたしね)

©藤子Ⓐ・シンエイ・小学館

怪物くん(1968年)
80年代にカラーリメイクもされた他
2000年代にはまさかの実写化までされた作品。
実写化実績があるのでコスプレの参考にはこちらが便利ですね。
ちなみに最近ではあのオープニングの認知度が
「らき☆すた」の方にとって変わられ始めている模様ですよ。

© 足立昭・第一動画

妖怪人間ベム(1968年)
こちらも人種差別などの社会風刺も題材にした作品で、
当初は諸所の事情により放送が打ち切られるなどの
不遇と燃える作品となってはしまいましたが、
のちに2000年代にアニメや実写ドラマとしてリメイクがされました。
コスプレとしては特殊メイク系の部類にもなるのかもしれませんが
親子3人でコスプレなんていうのにも面白い題材かもしれません。
(今年も実写映画として公開予定なのでタイムリーな作品とも言えますよ!)


©赤塚不二夫・東映アニメーション

ひみつのアッコちゃん(1969年)
魔法使いサリーちゃんに続く
いわゆる東映魔女っ子シリーズと呼ばれる作品。
リメイクも88年と98年にも作成され、
意外と幅広い世代で知られている作品で、こちらの呪文もとても有名ですね。
もしかしたらそのうち第4作目が製作されるかも?
往年の人気アニメという事もあり、検索してみるとこちらも
コスプレをしている方が意外と多く見られましたので
現在の魔法使いものとしては地味目の印象ですが
一考の価値ありとして紹介してみました。

©梶原一騎・辻なおき・東映アニメーション

タイガーマスク(1969年)
今や全国の児童養護施設に匿名の支援をする人の
代名詞的存在である「伊達直人」の元ネタとなる作品。
当時野球、相撲と並ぶようになった国民の娯楽であるプロレスを
漫画として広く知られることになった作品であり、
後の現実のプロレス界にも影響を与えた作品でもあります。
もちろんコスプレにおいてもレスラーコスというものが存在しますので、
体に自信のある方は是非にともマスクを被って
伊達直人になってみてはいかがでしょう。

©吉田竜夫・タツノコプロ

ハクション大魔王(1969年)
現在放送中のハクション大魔法は意外にも初の正当続編。
これまでは2000年代のはじめにアクビちゃんを主人公としたスピンオフ作品が
アニメ化されたり、別のタツノコ作品や広告への起用で
見た事がある!知っている!という方が多いのかもしれません。

現在アニメの続編が放送中という事もあり、
こちらもまたタイムリーな作品ですね。

©長谷川町子 ・エイケン

サザエさん(1969年)
69年に放送が始まり、現在もなお放送が続いているという
誰もがご存知ギネス記録まっしぐらのアニメ作品。
日常型にも関わらず、意外にもイベントではコスプレとしても
チャレンジされる方がしばしば見られます。
今ではサザエさん一家の生活模様を「観測」する方もいらっしゃるようで
超長寿作品としての風格は多方面に渡っています。

©トーベ・ヤンソン

ムーミン(1969年)
スウェーデン生まれの児童文学のアニメ化。
アニメは69年と72年の2回しか製作されませんでしたが、
その可愛らしいキャラクターを商品化した様々なグッズが好評を博し、
世代を問わず広く認知されています。
コスプレにおいても人間の姿に近いスナフキンのコスプレが人気が高く、
衣装も販売されています。

© 浦野千賀子 ・東京ムービー

アタックNo.1(1969年)
日本にバレーボールブームを巻き起こした作品。
バラエティや年末の特集などでよく知られている作品とも思います。
2000年代に実写化はされていますが、
服装やキャラクター描写や60年代当時のスポーツものという点から
コスプレの題材としては難しいのではないか?と思い
実際にコスプレが可能なのかどうかという疑問がありましたが、
ネット上でコスプレをしている方がいらっしゃって驚き
コスプレの可能性を垣間見る事ができました。
(意外と黄色いリボンって強いアクセントなんですね)

ここまでが69年

今回は60年代までを超高速でざっくり紹介してみました
主にコスプレとして現在通用しそうなものを中心に挙げて見ましたが
こうしてピックアップしてみると意外と多いものです。

またこの年代だけでも最初は男の子のためのアニメ
という側面だったものから徐々に女の子を視聴者へ取り込んでいったり、
単なるヒーロの活躍だけでは無く、苦悩や葛藤や
社会との差異といった現実的な部分までも含んでいて、
実は今見返すと多くの作品が大人も一緒に楽しむコトができる
コンテンツにまで発展してきているのが分かると思います。

新作アニメの制作現場がてんやわんやな昨今ですが
あえてこの時期に過去作品を履修してみるというのはいかがでしょうか。