16.続!コスプレ名刺を作ってみる!

前回名刺の印刷前まで作成しましたので
今回はカッティング作業です

1枚2枚なら所詮紙ですから
ハサミなり何なりで
サクサク切って終わらせてしまえばいいですが

イベントでは20枚30枚必要になったり
作るのが楽しすぎて、何種類も作りすぎちゃった!(・ω<)☆
…なんてこともあるかもしれませんので
そんな時でも大丈夫なようにとある方法をご紹介しますが

その前に前回の作業工程を
印刷する前まで戻したいと思います

印刷する前に必要なこと

名刺を切り出すときに1枚の紙に1枚の名刺なら
ぐるりと一周切ってしまえばおしまい!と思ってしまいますが

綺麗に何枚も切り出すのって難しいですよね
とくにフチなし印刷の場合
カッターやハサミが思わぬところで曲がってしまい
失敗してしまうこともありリスクが大きいです

そんなことが無いようにするためにも
印刷の段階からちょっとした工夫をすることで
簡単に解消することができます

さて前置きは良いからとっととその方法をご紹介致しましょう

とりあえず1枚を丁寧に切ってみる

綺麗にな名刺を沢山作るにはもちろん効率よい作業法が必要になります
なのでまず、こちらに前回作った名刺を1枚だけ出してみました

ここで重要になるのが前回つけていた四隅に付いた謎のL字

漫画や同人誌を製作なさっている方がいたら
ご存知かもしれませんが
いわゆる「トンボ」や「トリムマーク」と呼ばれるマークで
主にカッティング作業に使う重要なマークです

切る時にこの部分を元に端と端を直線で結ぶラインを
定規を当ててカッターで切ります

※ちなみに定規を当てて切るときは
メモリの反対側に金属のガードが
ついているものを使いましょう
(100均にもありますよ~)

ぐるり一周を同じ手順で切ると綺麗な形に切ることができます

ただしここで今回のような縁なし名刺の場合は
この方法だけでは端を0.00000…1mm単位で正確に切らないと
外側の白い部分が出てしまうことがあります

左と上の辺に白い部分ができてしまいました

こんな事態を避けるために
あらかじめ前回設定した「マスク」を上下左右に+3mmづつ広げます

この余白をつけた状態で切る事で
多少ズレが生じたとしても写真内で切れることになるので
白い部分が出るという心配が無くなりました

先ほどより写真の部分が3mm増えました
業界用語で「塗り足し」という部分です

あとはまっすぐ、ぐるりと切る事にだけ集中すればOKですね

上が3mm足した状態で切ったもの
多少切るのがズレても写真部分が足されているので真っすぐに見えます

複数枚をいっぺんにつくる

1枚程度であればいいですが
この作業を10枚20枚と、イチイチ繰り返していては
とんでもない時間がかかってしまうので

1枚の用紙に貼れるだけ貼付けて
いっぺんに沢山作ろうと思います
(印刷業界ではこの作業を「面つけ」と言います)

まず通常の家庭用プリンタの印刷可能サイズを考えて
基本的なA4サイズの用紙を想定します

名刺のサイズは91×55mmなので
ずらーっと並べると2×5面で合計10枚が作ることができます
(A4サイズは210×297mm)

数字だけみると分け分からないという感じですのでこんな感じ

…と言いたいところですが、今回フチなし名刺なので
先ほど足した+3mm分をつけた面つけをしなければなりません

なので

一般的なフチなし印刷用の面付け配置方法

はみ出させた写真部分を足して面つけをすると
A4では8面つけることができます

カットの線は前項のトンボのラインを結んだ線になるので
ここでは分かりやすいよう緑の点線をつけてみました

これが実際に8面付けた名刺
間違っても名刺の外側の黒い線で切らないようにw

カットする順番

上記のものに作った名刺を並べて印刷ができたら
あとはいよいよ8面をカッティングです

ラインの通りに定規を当てて切ればそれまでなのですが
何も考えずに切ると実はちょっとした落とし穴があります

はい、このように切る順番を間違えたり
ぐるりと完全に切り抜いてしまうと
せっかく付けたトンボと名刺が
バラバラになってしまうんです
(ただ切るのが面倒になるだけで使えない事はなんですけどね)

そのため効率のよい切り方としては
トンボを残すようにする切り方をする必要があります

その手順がこちら

垂直方向に切る

垂直方向(または水平方向)どちらか“同じ方向”に切ります
(※画像は垂直方向に切っています)
今回はフチなしなので4回カッターを入れることになりますが、
紙を切り抜いてしまわないようご注意してください

首の皮一枚で繋がっているような状態にします

水平方向に切る

今度はさきほどの逆です
(先ほど水平に切った方は垂直に切ります)

このとき、もちろん端から順々に切っても大丈夫ですが
A3サイズなど大きな紙に面付けをした場合
端が切れると安定が無くなってしまうので
真ん中から切るコトをオススメします

繋がっているところを最後に残すよう切ります

これで8枚完成です

もちろん紙ですのでピッタリ重ねて切れば
一気にに16枚…24枚などドンドン切り出すことができますので
慣れれば大量に作ることも難しくはありません
(ちなみに私は非力なうえに不器用なので3枚重ねで24枚までが限界でしたw)

切り出しは慣れればカンタン

このように
一手間加えることで
わりとカンタンに綺麗なフチなしの名刺ができました

ちなみに今回は一般的な名刺サイズ(91×55mm)での作成をしましたが
もちろんそれ以外の大きさで作ることもできます

名刺等、切り出すものが四角い形状である限りは
このトリムマークを使用した方法が使えますので
ぜひお試しください~